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6−2 テーマ別開発要件
6−2−1 コンブ漁場における雑海藻駆除のための船舶、装置
【1】対象海域
コンブ漁場は海域(日本海、道東太平洋、道南太平洋)によって雑海藻の駆除方法が異なり、日本海では石灰藻が駆除対象の中心であり、また、道東太平洋では広い海底に発生した大型の雑海藻が中心である。両者には機械式駆除が手法・コストの両面から適していると考えられる。機械式駆除は前述のとおり、作業船等を用いての商業べースでの技術開発が相当程度進展している。
一方、道南太平洋は海面の利用状況及び雑海藻の発生状況から、大規模に海底を耕うんして雑海藻を駆除する手法は適さない。このため、現状ではダイバーの手によるウォータージェットで駆除する手法に頼らざるを得ない。この地域では、ある程度細かな区画を自営型駆除によって行うことが望まれており、この面での技術開発の余地は相当程度残されている。それは、潜在的に有望なマーケットであるということを意味する。
以上のような判断から、開発の対象となる地域を道南太平洋のコンブ漁場に絞り込んで検討を進めることとする。
【2】開発要件
ヒアリング調査(D町水産課、C漁業協同組合)の結果から開発要件を整理する。
開発要件のポイント
・作業水深は概ね4m〜7m
・作業面積10m×10m〜20m×20m程度の小規模面積をスポット的に駆除する。
・海底面を削ったり損傷させたりせず、適度の駆除効果が必要
・外部に委託する大掛かりな装置ではなく、漁業者自らが操作して駆除作業ができること
・初期投資額が概ね50百万円程度であること

 

 

 

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